北アルプス槍ケ岳(3180メートル)などで五つの山小屋を経営する槍ケ岳山荘グループ(松本市)は22日夜、標高2千メートル近くで槍沢小屋(1952年に焼失)の営業を始めて今年100年を迎えたのを記念し、「創業100周年を祝う会」を松本市内で開いた。山小屋や行政関係者ら約250人が出席。北ア登山の歴史を振り返った。
同グループによると、槍沢小屋は山岳写真家の穂苅三寿雄(1891〜1966年)が北アで2番目の山小屋として1917(大正6)年に開設。焼失後、68年に200メートルほど下に移転して名称を槍沢ロッヂに改めた。現在は26年に開設した槍ケ岳山荘を中心に、槍沢ロッヂ、南岳小屋、大天井(おおてんじょう)ヒュッテ、岳沢小屋を経営する。
この日はグループの山小屋の歴史などを映像で振り返ったほか、ヨーデルのコンサートもあった。三寿雄の孫でグループ社長の穂苅康治さん(68)は「火災など災難を乗り越えて今日がある。スタッフとともに頑張っていきたい」と話した。
写真説明:壇上に上がる槍ケ岳山荘グループの山小屋従業員ら