塩尻市や松本市を中心に県内外のそば打ち愛好家でつくる「信州そばアカデミー」は4月をめどに、NPO法人への移行を計画している。法人格の取得により対外的な信用を高め、地域でのそば打ち教室の開催や「信州そば」の魅力の発信など地域活性化につながる活動を充実させる。
同アカデミーは2006年に設立し、現在は任意団体として活動。塩尻市内に事務局があり、70人ほどの会員がいる。各地のそば打ち大会の参加に向けて愛好家同士で技術を磨いたり、県内外のそば祭りに出向いて信州そばを提供したりしてきた。
法人化することで社会的な信用が得られ、法人として助成金などを受けられるため、活動がしやすくなると判断した。現在、県に認可を申請中。法人化後は、地域住民や高齢者を対象にしたそば打ち講習会を充実させる計画だ。若い世代に魅力を伝えようと小中高校でそば打ち教室を開く構想もある。全国各地で行われるイベントにも、より積極的に参加する。
来年度は、県野菜花き試験場(塩尻市)が開発した新品種「信州ひすいそば」を講習会で使うなどして、同品種を重点的にPRする。代表の赤羽章司さん(65)=塩尻市=は「将来的には、そば打ち道場や打ったそばを提供する店舗など、自分たちの拠点を設けたい」と意気込んでいる。
写真説明:そばを打つ信州そばアカデミーの赤羽代表。NPO法人化して地域の活性化に力を入れる