シンガポールのテレビ局が5日、日本を代表するそば料理として松本市奈川の名産「とうじそば」を取材した。インバウンド(海外誘客)に取り組む松本観光コンベンション協会(松本市)が7月に同国を訪れ、現地の旅行代理店に売り込んだことがきっかけで実現した。
同協会は本年度、シンガポールの海外旅行需要の高さに目を付けて誘客を開始。井上保会長ら18人が7月、現地の旅行代理店を回ったほか、関係者を招いた商談会を開いてPRした。
同行した松本市奈川支所の松沢宗利支所長が、商談会後のレセプションで、自慢の腕をふるってとうじそばを振る舞ったところ、予想を超える反響があり、アジアの食を紹介する番組制作を模索していた同局にも伝わったという。
5日は、同局スタッフやナレーターのタレントらが、奈川にある食堂「そばの里奈川」を訪れ、とうじそばをテレビカメラに収めていた。同局によると、9月中に放送し、約50万人の視聴を想定しているという。
同協会は「北海道や岐阜県は約10年前からシンガポールでPRして成果を挙げている。松本も積極的に動きたい」とし、8月下旬に現地で開く一般人対象の「トラベルフェア」に初出展するという。