茅野市内で地元産そばのブランド化を目指している「寒晒(ざら)し蕎麦(そば)復活再生推進会議」は7日、「寒ざらしそば」として使うソバの実を清める初の「清祓(きよはら)い式」を、諏訪市中洲神宮寺の諏訪大社上社本宮で行った。今秋収穫したソバを使う冬の仕込みを前に開催。来夏の本格販売を目指す。
寒ざらしそばは、真冬にソバの実を清流に浸した後、天日と寒風で乾燥させる。江戸時代に八ケ岳山ろくで作られたとされ、茅野商工会議所などでつくる同会議が、古文書を参考に伝統製法による再現を目指している。
式には、同会議のメンバー10人ほどが出席。神職が拝殿で今年採れた5キロほどのソバの実を清めた。同会議委員長の白川元・茅野商議所専務理事は「地元産そばの頂点に位置する商品として売り出し、市の活性化につなげたい」と話していた。
市内のソバ生産者とそば店などでつくる「茅野八ケ岳そば振興会議」は同日、収穫を感謝する「新蕎麦献納祭」を上社本宮で開いた。昨年に続き2回目で、10人余が参加。神楽殿で職人が新ソバで打ったそばを、拝殿にささげた。
振興会議は9日正午―午後3時、「そば祭り」をJR茅野駅東口の茅野市民館イベントスペースで開く。新ソバを使った手打ちそばなど、計600食を住民や観光客に振る舞う。
【写真】「寒ざらしそば」用のソバの実を清めた「清祓い式」