喜久水酒造(飯田市、宮島八束社長)は、伊那谷産の麹(こうじ)米やソバ、水を使用した本格そば焼酎「信州そば二八(にはち)」=写真=を28日に発売する。県の原産地呼称管理委員会の認定も受けており、今後、高価でも安全性や親しみをPRできる地元原料を使った商品展開を図る考え。
麹米は飯田産の美山錦、ソバは下伊那郡下条村や上伊那郡飯島町産を100%使用。ブレンド水として飯田市の名水「猿庫の泉」を使った。ソバの香りを生かすため、ソバと麹の割合を通常の7対3から8対2に変更。アルコール度数も3%上げ28度にしてまろやかさを出し、発売日も「二八」に合わせた。約1万本の出荷を予定している。
同社によると、伊那谷産ソバは中国産に比べて原料単価で約7倍。「信州そば二八」は720ミリリットル入りで1575円とやや高価だが、下沢政弥専務は「食の安全への意識が高まる中、今後も品質の高い地元原料を使った商品を増やしていきたい」としている。