清水多嘉示の石こう像、新たに100点 八ケ岳美術館

2020/01/11 10:57
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 原村の八ケ岳美術館は、村出身の彫刻家清水多嘉示(たかし)(1897〜1981年)が制作したブロンズ像の原型(石こう像)約100点を新たに収蔵した。清水の三女、青山敏子さん(東京)らから8日付で寄贈された。壊れやすい石こう像は保存が難しく原型が残っている作家は珍しいといい、同館は「清水の制作過程を理解するのに役立つ」としている。

 ブロンズ像は、石こうなどで作った原型から取った鋳型に金属を流して作る。鋳型ができると原型は壊される場合が多いが、清水の原型は敏子さんや廃業した鋳造所が保管していた。

 清水は、帝国美術学校(現武蔵野美大)設立に携わった。武蔵野美大は昨年、清水をテーマにした資料展を開くに当たり、現存する原型を収集。大半がそろったことを機に同館への寄贈が決まり、今月7、8日に搬入された。

 清水を長年研究している同大の黒川弘毅教授は、原型には制作過程の情報が多く残っていて「研究資料として価値が高い」と評価。同館は現在、東郷平八郎の像などの原型29点を展示し、一部はブロンズ像と比較することができる。同館は「原型を見て、清水の制作を追体験してほしい」としている。

写真説明:八ケ岳美術館に展示された清水多嘉示制作の東郷平八郎の石こう像

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