善光寺、春招く「阿闍梨荒れ」 今年は22日と3月1日

2019/02/21 11:04

 阿闍(あじゃ)さんが来る―。善光寺門前には、旧暦1月18日と25日に、高僧だった竜が寺参りのために行き来し、荒天になるとの言い伝えがある。「阿闍梨(あじゃり)荒れ」と呼ばれ、今年はそれぞれ22日と3月1日に当たる。長野地方気象台によると、今年の22日の長野は3月上中旬並みの陽気の予報だが、翌23日は雪の可能性もある。

 長野郷土史研究会の小林一郎会長(68)=長野市=によると、阿闍梨とは浄土宗を開いた法然(1133〜1212年)の師、皇円阿闍梨のこと。永遠の命を得て竜(大蛇)となり、遠州(現静岡県西部)の桜ケ池に住み着いたが、毎年正月に善光寺を詣でる際、行き帰りに天気が荒れるとされる。江戸時代の信濃町出身の俳人小林一茶も「大吹雪今やアザリ(阿闍梨)の御帰(おかえり)か」の句を詠んだ。

 参詣の間は同寺の宿坊「本覚院」の阿闍梨池に滞在するとされ、小林順彦(じゅんげん)住職(53)は毎朝、池の前で読経。毎年旧暦1月18日夜には、仲見世の有志でつくる阿闍梨会が法要を営んでいる。

 日本気象協会長野支店(長野市)によると、立春から春分の間は、日本海上を進む低気圧に向かって強い南風が吹きやすい。最初に吹くこの南風が「春一番」。南岸低気圧が雨を降らせた後、再び冬型の気圧配置になって寒気が入り、雪になることもある。

 毎年、旧暦1月18日と25日の天候を気にするという小林さん。「阿闍さんが帰ると、いよいよ春めいてくる」と季節の移ろいを実感している。

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