諏訪市原田泰治美術館は20日、第14回絵画キルト大賞の審査結果を発表した。原田さん(78)の絵画作品をキルトで表現する公募展。2年ぶりの開催で40〜80代の92人が応募し、埼玉県鶴ケ島市の山本俊子さん(74)の作品を最優秀賞に選んだ。
山本さんは、原田さんが下伊那郡のレンゲ畑を描いた「ふるさとの思い出」を縦118センチ、横147センチの作品に仕上げた。制作に約2年かけたといい、レンゲの花など細かな部分は刺しゅうで表現してある。優秀賞には、里山に咲く桃の花を表現した岡谷市の小宮山真由美さん(53)の作品を選んだ。
入賞者は計7人で、諏訪地方在住者は4人と過去最多。原田さんは「大賞を通じてキルト文化を諏訪に広められたと感じている。大勢にキルトの素晴らしさを味わってもらいたい」と話した。今後は東京での巡回展や、日本の文化と技術の細やかさを伝える海外展示会などの開催を検討しているとした。
今回の入賞・入選作38点は、原田さんの原画と共に来年1月17日〜4月14日に同館で展示する。
写真説明:最優秀賞に選んだ山本さんの作品(左)を講評する原田さん