性同一性障害で生きる姿、歌に 上伊那の伊藤さん、初のソロ公演

2018/11/13 11:50
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 上伊那地方在住のシンガー・ソングライター伊藤ひよりさん(本名非公表)が、県内を中心に歌手活動をしている。性同一性障害の伊藤さんは、生きることや命の大切さをテーマに、思いを歌にしてきた。目標だったソロコンサートを初めて開催。今後も歌や作詞作曲の腕を上げようと気持ちを新たにしている。

 伊那市の菓子店喫茶スペースで9日夜に開いたソロコンサート。ピアノの弾き語り曲「生きて逝きて」は、心と体の性が一致しないことに悩み、自殺しようとした自身を重ねて作った。絶望した「僕」が、「もう一度だけ光を探しに行こう」「自分信じて突き進もう」と前を向く思いを、切ない調べに乗せた。会場を埋めた約50人に7曲を披露。「地元で歌を届けられてうれしい」と感謝した。

 伊藤さんは3歳の時から「女だと思って生きてきた」。シンガーの夢を抱いていた高校1年の時、高かった声が低くなった。「気持ち悪かった。消してしまいたくて、のどに刃物を刺そうとした」

 一度は夢を諦めたが、短大卒業前に、友人に誘われて高校野球を見に行ったことが転機に。「夢に向かって頑張る選手、応援する仲間や保護者の姿に感動した」。現在は保育園や病院、イベントで自作曲や名曲のカバーを歌う。来年には初めてのアルバムを発売する予定だ。

 1年余り前に性同一性障害の診断を受け、今も東京の病院に通い、治療を続けている。「自分はこう生きた、と音楽で残したい」と語る。コンサートの依頼、アルバムの問い合わせはメールでhiyori.1111sinpf05@gmail.com

写真説明:コンサートで曲の合間に歌への思いを語る伊藤さん(中央)

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