作品鑑賞はゆったりと 佐久で1日6人までの美術館開館

2013/08/02 10:02
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 佐久市望月の別荘地の一角に、入場者を予約で受け付け、一日最大6人に制限した美術館「フェンバーガーハウス」がオープンした。時間をかけて作品を鑑賞してもらうための仕組み。学芸員や企画者として活動し、同館の隣に住むマクドナルド・ロジャーさん(41)が古い別荘を改装し、主に現代芸術の絵画や家具を展示している。

 リビング、和室、隠し部屋、2階の書斎の計4部屋を展示場所にした。欧米の作家の作品が多いが、建築家の吉村順三さん(1908〜97年)がデザインした椅子、三島由紀夫を描いたドイツの作家の絵など、日本に関係の深い作品もある。相撲好きなマクドナルドさんの父親が、力士の断髪式に参加した写真も飾った。

 開館は週に2、3日で、前日までの予約が必要だ。当日は午前11時に集合、約5時間滞在する。マクドナルドさんの案内による展示品の鑑賞はもちろん、リビングでの映像作品やレコードの鑑賞、昼食、ティータイムもある。

 マクドナルドさんは母が日本人で、本人の国籍も日本。8歳で父の母国・英国に単身渡った。同国の大学で学び、博士号を取り帰国した。現在は、現代芸術を教えるNPO法人の副ディレクターで、東京造形大(東京都)や女子美術大(相模原市)で非常勤講師を務める。

 美術館の企画などに携わる中で、「作家が作品に時間と命をかけるのに、美術館では作品を見る時間が短い」と感じた。理想の美術館を開こうと3年前、両親が所有していた別荘へ引っ越し、隣の空き別荘を購入して整備した。「自然や日常と切り離された建物ではなく、人が生きてきた空間で作品を鑑賞してほしかった」と話す。

 ランチや案内料などを含め1人3500円。10歳以下は無料。予約は「フェンバーガーハウス」ホームページで。

写真説明:書斎風の展示室で、自身の詩集を開くマクドナルドさん

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