千曲市屋代の観光農園「あんずの里アグリパーク」が、ミカン狩りを新たに始めた。12月から受け入れるメーンのイチゴ狩りとともに、名物に育てていく考えだ。
約30アールのハウス内にミカンの木約400本が植わり、現在は早生の品種が収穫期を迎えている。県内の友人と訪れた東京都台東区の会社員、豊嶋耕太郎さん(29)は「ゆっくり楽しめていいですね」と話し、おいしそうにミカンを味わっていた。
ハウスは以前、バナナやパパイアなどを栽培し、観賞用の果樹園だった。ただ、冬場にハウス内の温度を保つために必要な重油の価格高騰や入園者の減少を受け閉園。2008年から、重油が比較的少量で済むミカン栽培に切り替えた。
昨年までは夏場の高温の影響で皮が厚かったり、変形したりしたミカンも目立った。今夏は、日よけ対策として織物の「寒冷紗」をハウス内に設置。その結果、形は均一で、味も納得のいくミカンが実ったという。10月上旬から客を受け入れ始めた。同パーク社長の小林隆春さん(64)は「口コミでお客さんも少しずつ増えている」と話している。
ミカン狩りは中学生以上500円、小学生300円、3歳〜未就学児200円。来年1月まで楽しめそうだという。問い合わせは同パーク(電話026・273・4346)へ。
写真説明:ハウス内で実り、収穫の時期を迎えたミカン