「広告界の神様」太田さんの回顧展 県信濃美術館で始まる

2012/09/23 11:28
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 旧梓村(現松本市)出身で、昭和初期に「広告界の神様」と呼ばれたアートディレクター太田英茂さん(1892〜1982年)が関わった広告作品や出版物を展示する回顧展が22日、長野市の県信濃美術館で始まった。本人が仕事で使っていたメモ帳なども展示し、これまであまり知られていなかった人物像を浮かび上がらせている。

 太田さんは16歳で上京し、雑誌の編集などに携わった後、34歳の時に花王石鹸(せっけん)本舗長瀬商会(現花王)に入社。宣伝部長として商品パッケージの制作などに手腕を発揮し、独立して広告事務所を設けた後も、東京オリンピックのポスターを手掛けた亀倉雄策さんらデザイナーを育てた。

 回顧展は、太田さんがデザインを手掛けたせっけんやポマードのパッケージ、制作に関わったポスターや新聞広告、雑誌など200点以上を並べた。当時のメモからは、商品の品質や値段の設定にも関わっていたことが分かる。

 この日の開会式には、太田さんに制作を依頼した商品パッケージをいまも使っている栗菓子製造販売の桜井甘精堂(小布施町)の桜井佐七会長(85)が出席。「信州を全国に知らしめる商品を作りたいという気持ちから、小さな商売の仕事を手掛けてくれた」とあいさつした。

 11月4日まで(水曜休館)。入館料800円(大学生600円、高校生以下無料)。(了)

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