故須藤康花さんの美術館が開館 遺作千点のうち50点を展示

2012/09/23 11:27
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 東筑摩郡麻績村を拠点に活動し、2009年5月に肝臓がんのため30歳で亡くなった画家須藤康花(やすか)さん=福島県大熊町出身=の作品を展示する「康花美術館」が22日、松本市北深志2に開館した。康花さんの絵を信州の人々に見てもらいたい―と、遺族が昨春から準備。康花さんが残した油彩画や銅版画など約千点のうち、12歳から亡くなる直前までの50点が並んでいる。

 康花さんは2歳で腎臓病ネフローゼを発症。入退院を繰り返す中、幼少期から好きだった絵を描き続けた。2001年、父親の正親さん(71)が有機農業を始めるのを機に一緒に麻績村へ移住。東京と同村を行き来しながら多摩美術大大学院修士課程を終えた。康花さんの死後、正親さんは都内の自宅を売却した資金で北深志の土地を購入し、木造2階建て美術館を建設した。

 展示作品は、康花さんとみられる人物が中央に立ち、手前に逆さまになった老婦人の顔が描かれた「輪廻(りんね)」、虫のような生き物の口の中に人間の顔がある「変身」など、独特な世界観を緻密に表現したものが多い。「生と死を直視し、さまざまな葛藤を抱きながらも生き抜こうとした康花の思いが込められている」と正親さん。黒を基調とした作品が多いが、同村の風景を描いた晩年の水彩画は鮮やかな色調で描かれている。

 入館料は一般300円、小中学生100円。11月までは月、火曜日休館。問い合わせは同館(電話0263・31・0320)へ。

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