平べったい桃、満足の出来 佐久の小平さん改良重ね40年

2011/09/13 10:06
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 佐久市塚原の農業小平忠雄さん(82)が、一般的な桃に比べてかなり平べったい形の桃を作っている。40年ほど前に平たい「蟠桃(ばんとう)」と「白桃」を交配し改良を重ねてきた。「桃観音」と名付けた桃は甘味が強く、ことしようやく満足のいく出来になったといい、品種登録を目指す考えだ。農業関係者によると、蟠桃を使った交配はかなり珍しいという。

 「桃観音」は実の直径10センチ近く、一つ250グラム程度。15~20度という高い糖度と、きめ細かな肉質が特長だ。5年ほど前から近くの直売所で販売すると、「懐かしい味がする」などと人気に。県外からの引き合いも多く、1人で15箱(1箱6~7個入り)を注文するファンもいるという。

 小平さんは1953(昭和28)年から桃を栽培。育種にも取り組み、桃の「都白鳳(みやこはくほう)」や梅など6種を品種登録してきた。40年ほど前、独特の形と栽培の難しさから敬遠されていた蟠桃に注目。「これからはこういう桃もいいじゃないか」と白桃を交配した。蟠桃に似た形になったが、最初は種の部分が割れやすく、味や色も安定しなかった。小平さんは「(実を)取っては捨て、取っては捨て、という年が続いた」と振り返る。

 試行錯誤を繰り返すうち、5月下旬に直径2センチほどで行う摘果の際に割れそうな実を見分けられるようになった。味や色の良い枝を選んで接ぎ木で本数を増やし、現在は9本が実をつける。今月上旬から収穫を始め、15日ごろまでに500箱ほどを販売する予定だ。

 小平さんは「ものになるか分からない中、もしかしたらいけると考えて改良を続けてきた。自分の子のようなもの。ことしの出来にはやっと満足。新しい桃として残したい」と笑顔を見せる。桃観音は同市塩名田の赤坂直売所で販売している。問い合わせは昼間、小平さんの農園(電話0267・68・5759)へ。

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