菱田春草、画風の変遷追う 出身地飯田で没後百年展

2011/08/10 10:42
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 飯田市出身の日本画家、菱田春草(1874〜1911年)の没後100年を記念して、9月3日から10月2日に市美術博物館で開かれる「菱田春草没後百年記念特別展」(市美術博物館、信濃毎日新聞社主催)の内容が固まった。春草が晩年に描いた装飾的な画風の作品を中心に、初期からの画風の変遷を紹介。春草と影響を与え合った日本画家、横山大観や下村観山らの作品を含めた計45点を展示する。

 同館によると、晩年の春草の作品は色や形、構成の美しさなどを重視した装飾的な画風が中心となる。その代表作の一つ「猫に烏(からす)」(1910年)は金地のびょうぶの豪華さに加え、ネコの白色とカラスの黒色の対比が印象的だ。

 明治30年代までは、春草らが確立した輪郭線を描かない「朦朧(もうろう)体」の作品が中心だった。春草の「菊慈童(きくじどう)」(1900年)も朦朧体で描かれており、絵に奥行きがある。重要文化財の「賢首菩薩(けんじゅぼさつ)」(1907年)は、朦朧体と装飾的な画風との過渡期の作品の一つとして取り上げる。

 特別展では下村観山の「小倉山」や横山大観の「秋色(しゅうしょく)」なども展示する。学芸員の小島淳さん(41)は「春草は36歳の若さで亡くなったが、優れた作品が多い。他の画家と影響を与え合う中で、春草がどんな個性を発揮したのかを見てほしい」としている。

 9月21日からは一部の展示を入れ替える。一般500円、高校生300円、小中学生200円。春草の命日9月16日と誕生日9月21日は無料。

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