長野市七二会小坂地区の私有林内に群生するフクジュソウが、平年より２週間早く花を咲かせている。３月に入って開花。冬ごもりしていた虫たちが外にはい出してくるとされる「啓蟄（けいちつ）」の６日も、東側斜面のあちらこちらに黄色いかれんな花が開き、訪れる人の目を楽しませていた。

　群生地は標高約６００メートル。七二会地区住民自治協議会の地域活性化委員会によると、約１万平方メートルの斜面に３万株ほどが群生している。訪れる人が増えていることから、今年は初めて、群生地から約４５０メートル離れた場所に２０台分の有料駐車場（１台２００円）を用意した。

　この日は前日までの陽気から一転、寒の戻りの天気になったが、時折日が差し込み、ほころんだ花が春の訪れを感じさせていた。

　見頃は３月下旬〜４月中旬。同委員会の石坂和夫会長（７３）は「隠れた地域の観光資源。雪解けで山道がぬかるむ時季だが、注意してもらいながら、たくさんの人に来てほしい」と話していた。問い合わせは、同協議会（電話０２６・２６２・１２０３）へ。

写真説明：山あいの斜面でかれんな黄色い花を咲かせるフクジュソウ＝６日、長野市七二会