信州の花(紅葉)だより
満開の桜 集う同級生 南信濃で病死の友しのび
2006/04/09 10:09
満開の桜の下、母親の西沢令子さん(左)と安さんの思い出を語り合う同級生ら=飯田市南信濃

 飯田市南信濃の夜川瀬地区で8日、1996年12月に20歳で亡くなった西沢安(やすし)さんの同級生ら13人が集まり、自宅裏の安さんの墓近くに咲く桜の花見をした。安さんが亡くなって10年、死後間もなくして植えられた桜はちょうど満開。父親の隆興さん(59)が「安のうれし涙」と表現した小雨の降る中、それぞれに思い出を語り合った。

 安さんは高校3年の夏に悪性リンパ腫を発病し、その後、入退院を繰り返した。闘病の末に亡くなった翌年の1月、安さんの墓の裏で行われた県の工事で偶然、桜が植えられた。入院中に安さんは「僕が死んだら桜を植えて。誰か見に来てくれるから」と話していたといい、植えられた本数も年齢と同じ20本。母親の令子さん(52)は「安の願いが通じた奇跡」と思い、2001年には本にまとめた。

 植樹2年目には花が咲き、友人たちが集まって花見をした。その後はそれぞれ墓参りをしていたが、亡くなって10年がたち、中学時代の同級生が提案して2度目の花見をすることが決まった。

 桜に見守られる墓を参った後、隆興さんは「多くの人が集まってくれて、安もきっと喜んでいます」とあいさつ。令子さんは隣で涙ぐんだ。中学時代の同級生の一人で、市職員の鎌倉雄貴さん(29)は「一緒によく遊びました。とても優しかった」と、在りし日の安さんを振り返った。

 「安を失った直後は、この世のすべての不幸を背負った気がした」という令子さん。今でも桜を見て涙を流すという。それでも2004年には安さんの弟夫婦に初孫も生まれ、「多くの人に励まされ、10年たってやっと少し、人並みの幸せも感じられるようになりました」と話していた。



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