飯田下伊那地方に花見に訪れる観光客向けに桜の名所を紹介したパンフレット「桜守（さくらもり）の旅」の２００６年版がこのほど完成した。ツアーを企画する南信州観光公社（飯田市）、南信州広域連合、飯田市が３万部作製。飯田市内外の観光案内所などに置いて花見誘客を図る。

　パンフレットは二つ折りでＡ４判の大きさ。飯伊地方で「名桜」として知られる８０カ所余のうち、３５カ所を紹介。「氏乗の桜」（喬木村）、「黒船桜」（清内路村）、「黄梅院のシダレザクラ」（飯田市）など１５カ所については、樹木の特徴や由来を解説した。

　地元住民４７人が桜守として登録しており、観光客の希望や開花時期に応じて、客と一緒に歩いて桜を解説する。

　今回のパンフレットには、「名桜を未来にのこすために」として新たに「６カ条」を盛り込んだ。桜を見る際、桜のある土地や周辺を踏み荒らすことなどがないよう呼び掛けている。

　６カ条を載せた理由について、同公社は「観光地ではない個人宅や寺院の桜を、今後もエコツーリズムの対象としていくためのマナー」としている。

　１５カ所ほどで予定されている桜のライトアップに併せた夜桜バスツアーに加え、今年は地域の和菓子店も回る「桜と和菓子探訪の旅」を本格的に行う。

　ツアーなどの問い合わせは南信州観光公社（電話０２６５・２８・１７４７）へ。