信州山小屋ネット~朝日に染まる白銀の山々(大町市の山岳博物館から)

西駒山荘
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霧ケ峰
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涸沢
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登山本来の魅力濃密に 針ノ木岳ー七倉岳コース
2017/08/13 10:09
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 大町市と富山県の境を連なる北アルプス針ノ木岳(2821メートル)―七倉岳(2509メートル)の一帯の谷筋は、夏山シーズン最盛期でも登山者の姿はまばらだ。険しい岩と深い森が包み、沢の徒渉を繰り返すルートは上級者向き。ベテランたちは、人の手があまり入っていない奥深い山域に冒険心を抱いて分け入っている。

 同市の扇沢登山口から入り、針ノ木雪渓を登り詰めると、標高約2540メートルの針ノ木峠にたどり着く。ここから針ノ木谷に下る登山道は不明瞭な踏み跡をたどる。徒渉を繰り返したり、小さな滝の脇の急峻(きゅうしゅん)な岩場を下ったりする。今夏は雪解けが遅く、水量は多いといい、足を取られないように慎重に歩を進める必要がある。

 針ノ木峠から針ノ木谷を経て、船窪岳方面への尾根沿いの登山道を通る人は少ない。群馬県伊勢崎市の会社員小茂田拓郎さん(34)は昨年に続いて訪れ、「冒険心がくすぐられる」とうれしそう。初めて訪れた東京都狛江市の会社員清野宏之さん(41)は「人が少なく、自分でルート判断する必要性もある。登山本来の魅力が詰まっている」と充実した表情だった。

写真説明:手付かずの自然が残る針ノ木谷。登山者は水流を渡りながら歩く

 七倉岳近くにある船窪小屋は、従業員が小屋につり下げた鐘を鳴らして登山者を出迎える。「訪れる人が少ないからこそできるおもてなし」と従業員の井上広さん(57)。夕食はランプの明かりの下、いろりの回りで天ぷらや煮物などの手料理を提供する。いろりを囲んで話すと、登山者同士の関係も濃密になる。

 井上さんは「有名な山のような華やかさはないが、この辺りは素朴な山の良さが残っている」と語った。



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