信州山小屋ネット~朝日に染まる白銀の山々(大町市の山岳博物館から)

西駒山荘 荷下げ
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西駒山荘
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霧ケ峰
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涸沢
涸沢

地図や天気予報、登山の情報もスマホ1台に アプリ充実、利用者増える
2017/08/11 10:43
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 夏山シーズン真っ盛り、北アルプスは登山者でにぎわっている。近年は登山で使えるスマートフォン用アプリが充実し、地図や天気予報などの情報を手元のスマホから得る登山者が増えた。便利になる一方で、電池切れになれば一気に危険な状態になる。山岳関係者は紙の地図など基本的な装備を怠らないよう呼び掛けている。

 10日の北ア涸沢。千葉県の会社員田中清隆さん(52)と由起子さん(50)夫妻は下山を前に、「山と高原地図」で知られる昭文社の有料アプリで、前日に登ってきた道のりを振り返った。紙と同じ地図がスマホに保存され、衛星利用測位システム(GPS)機能で現在地や、自分が歩いた行程が表示される機能がある。携帯電話の電波が届かない登山道でも利用可能だ。

 登山を始めて10年ほどの清隆さん。アプリは今年から使い始めた。紙の地図も携帯しているが、「使い慣れた地図が手軽に見られ、気に入っている。現在地や目的地までの距離もすぐ分かって便利。もう手放せないですね」と満足そうだった。

 涸沢ヒュッテのテラスでは、眼前にそびえる穂高連峰の雄姿を写真に収める人が多い。そんな中、4日に訪れた東京の会社員田中泰臣さん(32)は、穂高連峰と反対側の遠くの山にスマホを向けていた。「あの山々の名前が知りたくて」。利用したのは「ピークファインダー」という有料アプリ。GPS機能を使い、内蔵カメラのレンズを山に向けると、画面に「常念岳」「大天井岳」などの名称が表示される。山頂や稜線(りょうせん)から見渡す山々の名前を確認するのが楽しいという。

 登山者にとって天気予報は、行動を左右する重要な情報だ。アプリに加え、より専門的なサービスを利用する人も多い。広島県の会社員染谷謙治さん(49)は、山岳気象専門の予報会社「ヤマテン」(茅野市)の天気予報メールを活用。ウェブサイトから会員登録すれば、山ごとの天気や風向き、天気予報士の解説付きの情報を毎日メールで受け取ることができ、4年ほど前から夏山シーズンのみ会員登録している。

 手軽に便利な情報が得られるスマホ。ただ、故障や電池切れになると全ての機能が使えず、危険な状態に陥る。涸沢小屋の芝田洋祐社長(58)は「コンパスや紙の山岳地図など、アナログな装備も必ず携帯して山に登ってほしい」と呼び掛ける。山で自分が居る場所が分からなくなれば、命に関わる危険がある。

 スマホで利便性が増す一方で、事前準備をおろそかにして登山する人がいる現状にも警鐘を鳴らす。「登山は計画の段階から始まっている。道具頼りでなく、自分で考えて安全に登山を楽しんでほしい」と訴えていた。

写真説明:スマートフォンで山岳地図を確認する登山者=10日、北アルプス涸沢



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