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松本 山岳フォーラム
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浅間山噴火「系統樹」
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西駒山荘の荷下げ 過去の改修に携わった86歳同行
2016/10/19 11:09
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 中央アルプス将棊頭(しょうぎがしら)山(2730メートル)直下の西駒山荘の荷下げ作業が18日あり、ヘリコプターで寝具や発電機などを伊那市鳩吹公園に下ろした。山荘を運営する第三セクター「伊那市観光」の誘いで、昭和20年代の山荘改修に関わった麓の同市荒井内(うち)の萱(かや)の唐木好春さん(86)もヘリに搭乗。2014年に改築された山荘を初めて目にし、「感無量だ」と喜んだ。

 山荘は、1913(大正2)年の中箕輪尋常高等小学校(現在の上伊那郡箕輪町箕輪中学校)の集団遭難を教訓に、2年後に内の萱の住民らが原型となる石室(いしむろ)を造った。唐木さんの祖父は当時、親方のような役割の「頭取」として建設作業をまとめたという。

 昭和20年代の改修には唐木さんも加わり、地元の若者7、8人と資材を背負って登った。その後も住民らが信心深く山荘を管理。登山者が麓を通れば「岳(たけ)参りが来た」と言って自宅に招き、茶を出してもてなしたという。

 唐木さんは現在つえを突いており、最後に山荘へ行ったのは3年ほど前。この日は長男雅彦さん(41)らとヘリに乗り、山荘まで飛んだ数分間、ガラス越しに真っ赤な屋根が目印の山荘を見た。

 公園に戻ると、唐木さんは「いい小屋ができた」と笑顔。「地元の衆はいかに遭難を止めるか考えてきた。この年で伊那小屋(建設当初の名称)に行けるのはありがてえ」と感謝していた。

 石室が国登録有形文化財となった今季、今月10日まで約3カ月間の営業期間中、1100人が西駒山荘を利用した。管理人の宮下拓也さん(40)=伊那市西町=は「最後の片付けも終え、一区切りしてほっとしている」と話した。

写真説明:西駒山荘を見るため山小屋関係者らとヘリに乗り込む唐木さん(左)=18日、伊那市の鳩吹公園


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