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エコパークもっとPRを 南ア登録決定1年余…
2015/07/16 10:34
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 南アルプスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)のエコパーク(生物圏保存地域)に登録決定してから1年余となる中、地域の観光関係者などからエコパークのPR強化を求める声が出ている。自然と人間社会の共生を目指すエコパークでは、登録地域の魅力発信も期待されるが、昨年の観光統計では目立った変化はなく、南アルプスの登山者概数(県警まとめ)は、天候に恵まれなかったこともあり、前年比1割減の約3万6千人だった。登録後の変化を感じにくい地域からは、エコパークの周知が不十分―との指摘もある。

 エコパークでは自然を守る地域の外側に、環境教育や観光などに利用できる地域を設定。自然を守りながら地域発展を目指すのが特徴だ。南アのまたがる伊那市、飯田市、富士見町、大鹿村を含む3県10市町村は昨年6月の登録決定後、エコパークの名を冠した催しなどを開いている。

 登録を目指す一環で10市町村が発行した冊子では、自然保護の推進とともに「地域の魅力を世界へ発信することで国内外からの観光客の増加が期待できます」と記した。だが、県が今月発表した昨年1年の観光地利用者統計調査では、伊那市、飯田市、大鹿村で南アルプスの名称が付いた観光地では、利用者数が前年同様または減少となった。

 南アを目前に展望できる飯田市上村のしらびそ高原の宿泊施設「ハイランドしらびそ」では館内にエコパーク紹介冊子を置くが、三石和子副支配人は「一般の人にエコパークはなじみが薄く、集客が増えたと感じていない」。他の観光関係者からも「住民でも『エコパークとは何』という状況」(大鹿村観光協会)との意見が聞こえる。

 エコパークと異なり、同じユネスコの「世界遺産」はPR効果が大きい。2013年に富士山が世界遺産登録された際、同年に山梨県を訪れた観光客数は前年比1割近く増えた調査結果がある。

 登録効果は見えにくいものの、せっかくのエコパークを生かしたい思いは地域に強い。飯田市南信濃の自治組織「まちづくり委員会」の玉置洋一会長は「エコパークは私たちの資源。何とか活用しながら地域の活性化につなげられれば」と話す。

 行政側でも地域によって「これまではエコパークは保全の取り組みが主眼。今度は誘客に取り組みたい」(伊那市観光課)。エコパークを地域振興に活用できるように取り組むとしている。

写真説明:しらびそ高原(飯田市上村)から展望した南アルプス。ユネスコのエコパークに登録されている



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