大町市大町山岳博物館は16日、氷河の仕組みや研究の意義などを専門家が語るシンポジウムを同市文化会館南側のフレンド・プラザ大町で開く。同館などでつくる調査団は、北アルプス鹿島槍ケ岳(2889メートル)のカクネ里雪渓が氷河かどうかの調査を8月に予定しており、調査を前に「氷河について知ってもらおう」と初めて企画した。
カクネ里雪渓は、鹿島槍ケ岳北壁の直下にある。雪渓には氷の塊「氷体」があり、斜面に沿って移動していれば氷河と呼べるという。調査は昨年9月に行う予定だったが、カクネ里に至る雪渓の状態が不安定だったために延期した。
シンポジウムでは、信州大学術研究院の鈴木啓助教授や、富山県立山カルデラ砂防博物館の飯田肇学芸課長らが講演する。入場無料。午後1〜5時。問い合わせは大町山岳博物館(電話0261・22・0211)へ。
写真説明:大町市大町山岳博物館などが8月に氷河を調査する北ア・カクネ里雪渓=2014年10月、同館提供