長野、群馬、新潟3県にまたがる上信越高原国立公園から西部地域(長野、新潟県)を分離した「妙高戸隠連山国立公園」が27日、正式に国立公園の指定を受ける。国立公園指定は全国32カ所目で、県内では5カ所目。環境省長野自然環境事務所(長野市)は同日、長野駅などでPRイベントを開き、新国立公園の誕生を周知する。
27日のイベントは、JR長野駅と、北陸新幹線(長野経由)延伸先の上越妙高駅(新潟県上越市)、糸魚川駅(同県糸魚川市)で開催。沿線自治体のご当地キャラクターが各駅に登場し、関係自治体の職員らが新国立公園を周知するパンフレットなどを駅利用者らに配る。
新公園は長野市、上水内郡飯綱町、信濃町、北安曇郡小谷村、新潟県妙高市、糸魚川市にまたがり、面積は3万9772ヘクタール。北信五岳のうち、斑尾山を除く妙高、戸隠、黒姫、飯縄などの山々が独立して集まり、野尻湖や高原と一体的な自然景観をつくり出しているのが特徴だ。
26日には長野市と飯綱町、信濃町、妙高市でつくる「信越高原連絡協議会」の定期総会が長野市役所であり、新公園誕生や新幹線延伸を契機に、さらなる誘客に取り組む方針を確認した。同協議会長の加藤久雄・長野市長は「地域にとって大きな環境の変化であり、チャンス。さらなる誘客を図り、魅力アップに努める」とあいさつ。4市町の観光名所やイベント情報をまとめたチラシを作ることなどを決めた。
写真説明:戸隠スキー場付近から望む戸隠連峰