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「山の手帖2018」
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松本 山岳フォーラム
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浅間山噴火「系統樹」
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あんぜん登山の最前線 北ア南部の遭難死、初ルートに多く
2013/09/20 10:15

 今年7〜8月に北アルプス南部地区での遭難事故で死亡した8人のうち、6人が初めてのルートで登山中だったことが、19日までの北ア南部地区山岳遭難防止対策協会のまとめで分かった。ルートの難度がしっかり把握できていなかった上、体力や技術が伴っていないことも要因とみられる。気温が低くなる秋山シーズンは、さらなる注意が必要と呼び掛けている。

 7月下旬、岩登りの要素が強くロープが必要な奥穂高岳南稜で、京都市の男性(47)が滑落死する事故が起きた。岩登りの技術をどの程度身に付けていたかは不明だが、男性にとって初めてのルートで、当日はほかの仲間から遅れていたという。

 初めてのルートで道を誤り、遭難死する例は2件あった。奥穂高岳と前穂高岳を結ぶ吊尾根で8月中旬の京都府の単独男性(49)が滑落死した事故では、登山道を間違えた後、滑落したとみられる。8月上旬、西穂高岳と奥穂高岳を結ぶ天狗(てんぐ)ノ頭(かしら)で千葉県の男性(57)が滑落死した事故では、誤った登山道を進んだ結果、浮き石をつかんでしまったという。

 同協会事務局がある松本署は「インターネットに載っている成功体験を頼りにしていたり、登山中も道標だけを見ていたりして、地図を読める人があまりいない」と指摘する。

 今季から北ア南部地区の槍・穂高連峰は、県山岳遭難防止対策協会がヘルメット着用を奨励する地域に指定している。岩場が多い場所なので、滑落した際に命を救う確率を高めるためだ。8月上旬、天狗ノ頭近くで大津市の女性(61)が滑落死した事故で、6人グループのうちガイド2人を除く4人の中で、この女性だけがヘルメットをかぶっていなかった。やはり初めてのルートだった。

 同署地域課は「ツアー登山に参加する人が増えているが、ガイド任せで自分で下調べをしない登山者も多い。その結果、実力が伴わない登山になり、危険性を高めている」と指摘。また、死亡した8人のうち、6人が50代以上だったことに「中高年が登る際には、地元の山に精通した山岳ガイドを付けることが、安全登山に結び付く」としている。

 これから本格化する秋山シーズンは、寒さや台風など厳しい気象条件も増す。同署は「夏山登山と同じ服装だと、急な天候の変化で気温が下がったときに低体温症になり死亡する可能性もある。防寒対策をしっかりして登ってほしい」としている。


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