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「山の手帖2018」
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松本 山岳フォーラム
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浅間山噴火「系統樹」
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あんぜん登山の最前線 軽く快適、山道具が進化
2013/08/07 09:57
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 全国的な遭難件数の増加に伴うように、安全に登山するために必要な山道具が、ここ数年で大きく進化している。かつては重くてかさばり、値段も高かったが、軽量化が進み、耐久性、快適性が向上して災害時に応用できるなど利点も大きい。遭難を防ぐために必要な装備を調べようと、北アルプスの玄関口の松本市にある登山用品店で専門スタッフに聞いた。

 北アルプス槍・穂高連峰のような岩場では、一般登山道でも着用が奨励されるヘルメット。鉄かぶとのような素材はなくなり、分厚い硬質樹脂で覆われた耐久性の高いものから発泡スチロールのような超軽量で軟らかい素材まで種類は多彩だ。最も軽いのは165グラムしかない。

 折り畳み式、女性用、子ども用がある他、サイクリングやスキーに使える種類がありデザインも豊富。市内の登山用品店スタッフの傍ら国立登山研修所講師も務める佐藤祐樹さん(31)は「強度の問題があるので工事用などは使わず、できる限り登山用を使ってほしい」。頭の形に合ったものを選び、あごひもはしっかり締めるのがポイントだ。

 登山には、防水性に優れ汗や蒸れを外に逃がしてくれる機能を備えた雨具が必須だ。薄手で軽量の種類や1万円を切る商品も出て選択肢が広がっている。佐藤さんは「いまだにビニールかっぱや風よけ機能しかないヤッケを身に着けている人もいる。夏場の低体温症を防ぐためにも速乾性の下着と合わせて必ず装備してほしい」と訴える。

 分厚い皮に覆われていた登山靴も激変した。内側は軟らかい素材が使われ重さは半分ほどに。靴下1枚でも靴擦れをしにくい。登山の内容、足形に合わせ選べるようになった。佐藤さんは「種類がたくさんある分だけ迷いますが、北アルプスのような山では必ず足首を覆うハイカットの靴を選んでください」。

 この他、日帰り山行でも備えてほしいのがヘッドランプや特殊素材でできた緊急用シートで、災害時にも役立つ。ヘッドランプは電球の交換が必要ない発光ダイオードが主流を占める。

 千円以下で購入できる緊急用シートにくるまれば保温や断熱の効果を得られる。8人が低体温症で凍死した2009年の北海道・トムラウシ山遭難事故では、雨具の下にシートを巻き付けて助かった人もいたという。

 装備の大切さを説く佐藤さんだが「そこに十分な体力と技術がそろって初めて安全な登山につながります」と強調していた。

写真説明:女性用、子ども用をはじめさまざまな種類が並ぶ登山用ヘルメット=松本市内の登山用品店


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