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南ア「北沢駒仙小屋」建て替え 長衛が建設、惜しむ声
2011/09/16 10:05
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 伊那市長谷と山梨県南アルプス市境の北沢峠(標高2032メートル)で、80年近く登山客に親しまれてきた「北沢駒仙小屋」(山梨県南アルプス市)が、老朽化に伴い来年度の建て替えが決まった。南ア北部を開拓した竹沢長衛(1889~1958年、旧長谷村出身)が建設し、当時の趣を残すだけに、関係者から惜しむ声が上がっている。

 小屋は木造2階建て、延べ床面積約240平方メートル。老朽化が進む東側の棟は使っておらず、収容人数は約40人。厨房の増築や壁の張り替えなどをしてきたが、すすけた黒い柱や梁(はり)は昔の姿をとどめる。

 南アルプス市によると、小屋は長衛が1930(昭和5)年に建て、「長衛小屋」と親しまれた。96年から旧芦安村が、合併後は南アルプス市が運営。2006年、駒ケ岳と仙丈ケ岳の登山拠点に―と「北沢駒仙小屋」に改称し、市の委託でNPO法人芦安ファンクラブが管理している。

 「入り口から右手に炉端があり、あるじ(長衛)が座っていた」。県山岳協会顧問の唐木勉さん(84)=伊那市西春近=は長衛小屋の思い出を語る。建て替えには「寂しい。残せるなら柱や梁を新しい小屋でも使ってほしい」。

 同クラブによると、6~11月に営業し、年間でテント利用者が6千人、小屋泊まりは千人程度。管理人の井上佳之さん(42)=甲府市=は、サービス向上のために食堂や乾燥室などを望む一方、「古いピッケルやスキー板、登山客から寄せられた昔の写真など、今の小屋を伝える品を飾る場所も欲しい」と話す。

 55年から3年間、長衛小屋の映像を撮影し、長衛と交流があった矢沢章一さん(82)=伊那市高遠町=は「あの時代の人には、長衛小屋は黄金の御殿、最高の社交場だった。素朴な雰囲気を、建て替え後も残してほしい」と話している。

 南アルプス市観光商工課によると、7月から北沢駒仙小屋建設検討委員会で建て替えに向けて協議中。10月末ごろから解体に入り、来年10月の完成を目指す。



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