信州山小屋ネット~朝日に染まる白銀の山々(大町市の山岳博物館から)

西駒山荘 荷下げ
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西駒山荘
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霧ケ峰
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涸沢
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信仰や高地適応など人と山の関わり考える 信大山総研がシンポ
2009/11/29 14:40
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 山と人のかかわり方を考えるシンポジウム「山・ひと・自然」が28日、松本市まつもと市民芸術館で開かれた。信大山岳科学総合研究所(山総研、松本市)と総合地球環境学研究所(京都市)が共催。山岳信仰や里山整備、地域医療などの視点から、厳しい自然の中でも豊かに生きる方策を探るのが狙い。両研究所の研究員3人と松本市医師会の須沢博一会長の講演やパネル討論に約180人が耳を傾けた。

 老年内科が専門の奥宮清人・総合地球環境学研究所准教授は、標高2千~4千メートルのチベット・ヒマラヤ地域での調査を報告した。低酸素、低温の環境に適応してきた住民に、高血圧などの生活習慣病が増えているとし、集落外に働きに出たり、政府の食料配給で食生活が変わったりしたことを原因に挙げた。

 安曇野市でオオルリシジミの保護に取り組む山総研の中村寛志・信大農学部教授は、野焼きをしたことがチョウの卵に寄生するハチの駆除につながったとして、里山の手入れの重要性を指摘した。

 パネル討論では、来場者からの質問などを基に、講演者4人と坪田明男・松本市副市長が意見を述べた。山岳信仰について話した山総研の笹本正治・信大人文学部教授は「信仰と観光は両立するか」との質問に、「日本の観光は伊勢神宮参詣から始まったように信仰が背景にある。信仰が一気に消えることはなく、山と向き合う姿勢を維持していけば両立できる」と答えた。

 「山間地が多い信州で住民の健康のために何をすべきか」について、須沢会長は「『限界集落』化が進み生活の基盤が揺らいでいる。行政が新しい共同体をつくってほしい」と要望。坪田副市長は「通信など生活環境を整えることで住みたいと思える地域づくりを考えていきたい」と話した。



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