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西駒山荘
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霧ケ峰
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涸沢
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南アのシカ対策「亜高山帯も」 伊那市など対策検討へ
2009/10/16 09:54
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 南アルプスでニホンジカによる食害が深刻化しているのを受けて、伊那市や環境省などは亜高山帯での土壌流失や植生の被害状況の確認、対策をどう進めるか検討を始めた。これまでは稜線(りょうせん)付近の高山植物の保護が中心だった。南信地方の市町村や県、南信森林管理署(伊那市)などでつくる「南アルプス食害対策協議会」に諮って対応を話し合う。

 市によると、南ア北部の標高1500~2500メートル付近の亜高山帯では、林道や登山道脇のシラビソやコメツガなどの幹がむかれたり、幼木が食べられたりする被害が確認されている。ユキザサやカニコウモリなどは通常よりも草丈が低く、シカによる食害が疑われるという。

 また、同市長谷戸台口と北沢峠(2032メートル)を結ぶ市営南ア林道バスの運転手からは近年、「少しの雨でも沢の水がすぐに濁る」との声が寄せられるようになった。白鳥孝・副市長は「シカの食害で土壌が流れやすくなり、保水力も低下している恐れがある」と指摘する。

 市や環境省南ア自然保護官事務所(山梨県南アルプス市芦安)、山小屋関係者らが9月に意見交換した結果、植生の変化の原因究明などに取り組む方針を確認した。獣道にロープを張ってシカの移動を妨げたり、夏場に稜線付近に出没するシカが亜高山帯で越冬している場合、冬季に捕殺したりする案も出たという。同協議会事務局の伊那市農林振興課は、同協議会の事業として取り組むかどうか次回の会合に諮る考えだ。

 同協議会などは昨夏から、仙丈ケ岳(3033メートル)の馬ノ背ヒュッテ近くの計5カ所に防護柵を設け、お花畑の回復に取り組んでいる。だが、同事務所伊那事務室(伊那市長谷)の中島信人・自然保護官は「高山域だけを保全すれば済む問題ではない。懸念材料を洗い出したい」と話す。白鳥副市長は「普段は目を向けないところにどんな影響があり、どんな対応が可能か研究したい」としている。



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