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西駒山荘 荷下げ
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西駒山荘
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霧ケ峰
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涸沢
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「芥川と槍ケ岳」で誘客 登頂100周年で記念登山計画
2008/07/26 10:53
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 作家芥川竜之介(1892-1927年)が北アルプス・槍ケ岳(3、180メートル)に登山して来年で100周年となるのを機に、松本市安曇地区の住民らでつくる上高地登山案内人組合が今年8月11日、槍ケ岳記念登山を計画している。下山後は上高地で芥川と槍ケ岳のかかわりについて研究者の講演会を開き、記念冊子の発行も予定。上高地を題材とした小説「河童(かっぱ)」に比べ知名度の低い芥川の槍ケ岳登山に光を当て、上高地一帯の誘客につなげたい考えだ。

 芥川の記録や没後の研究などによると、旧制中学5年の1909年8月、17歳で同級生と旧南安曇郡安曇村島々(現松本市)から徳本(とくごう)峠を越えて槍ケ岳に登り、下山後、上高地に宿泊。その体験を「槍ケ岳紀行」「槍ケ岳に登った記」にまとめ、その後脚色した「槍ケ嶽(たけ)紀行」も出した。27年発表の「河童」もこの上高地訪問を基に描いた。

 記念登山は、登山案内人組合のメンバーで芥川と上高地の関係を調べている公務員牛丸工(たくみ)さん(52)=松本市=が企画。11日朝に上高地を出発し、槍ケ岳直下の槍ケ岳山荘に宿泊。芥川が登頂したとされる12日に槍の穂先に立ち、上高地へ下山。芥川が宿泊した上高地温泉ホテルに泊まり、芥川研究家で東海大文学部の伊藤一郎教授の講演を聴く。

 記念登山後に発行する記念冊子は上高地の旅館関係者らに配布する。来季の誘客に向け関係者が旅行会社などに営業をする際、「芥川と槍ケ岳を結び付けて商品開発を仕掛ける呼び水にする」(牛丸さん)といい、約5000部を発行予定。県の本年度「地域発元気づくり支援金」で交付される約400万円を充てる。

 牛丸さんは「槍ケ岳登山は芥川にとって『河童』を構想する原点となった上高地訪問に並ぶ体験だった。観光客や登山者に目を向けてもらうきっかけになれば」と期待する。記念登山は7月末まで募集、山岳ガイドが同行する。参加費は3万6000円。問い合わせは午後7時以降に、牛丸さん(電話090・1204・1881)へ。



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