信州山小屋ネット~朝日に染まる白銀の山々(大町市の山岳博物館から)

西駒山荘 荷下げ
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西駒山荘
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霧ケ峰
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涸沢
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豪雪で全壊 再建願い 岳沢ヒュッテ 泊まり込みで作業
2006/08/10 09:45
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 豪雪により建物が全壊し、今期の営業を休止している北アルプスの山小屋・岳沢ヒュッテで、従業員が後片付けなどの作業に追われている。4月に経営者の上条岳人さん=当時(69)=が急死したこともあり、営業再開の見通しは立っていない。それでも従業員たちは「岳沢は登山者にとって重要な場所。空けるわけにはいかない」と、山の安全を見守り続けている。

 松本市安曇の上高地と、穂高連峰を結ぶルートの一つにある岳沢ヒュッテ。全壊した建物は既に大部分が片付けられ、コンクリートの基礎がむき出しになっている。支配人の安井秋雄さん(63)ら男性従業員4―6人が5月下旬から現地入り。散乱していた木材などを周辺の山小屋関係者らの協力も得て撤去した。

 ヒュッテの床面積は約600平方メートル、最大で200人程度収容できた。「50年かけて少しずつ増築したヒュッテが、壊れる時は一瞬だったようだ」と安井さん。大量の雪の重みや、雪崩の発生などによって全壊したと考えられている。

 7月、現地に唯一残った資材倉庫の隣に炊事場や食堂を造り、資材倉庫に従業員が寝泊まりできるようにもなった。8月初めには、仮設の売店で飲み物の販売を開始。登山者には水場、トイレも有料で開放している。遭難救助の経験が豊富な安井さんが現地に駐在するのも、登山者にとっては大きな安心だ。

 岳人さんの長女で岳沢ヒュッテ社長の明穂さん(42)は「来年7月までは休業で、再建するかは未定だが、関係者の皆さんや従業員には感謝している」と話す。

 同ヒュッテは、穂高連峰で山岳遭難が起きた場合の救助の拠点にもなっている。安井さんは営業再開について「そりゃ続けたいよ」と語る。「今年も登山道整備などやることは山ほどある。小屋だけを守ってきたわけじゃない」。岳沢を支えるプライドがのぞいた。



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