
日本山岳会信濃支部は5日、日本アルプスを世界に紹介した英国人宣教師ウォルター・ウェストン(1861〜1940年)の功績をたたえる「ウェストン祭」を、松本市安曇の上高地にあるウェストン碑前で開いた。新緑が輝く中、約400人が参加。同市安曇小学校の児童が碑に献花し、本格的な夏山シーズンの到来を祝った。
ウェストン祭はことしで65回目。この日は山で亡くなった人だけでなく、東日本大震災の犠牲者にも黙とうをささげた。支部長の飯村富彦さん(66)=松本市中山=は「大震災には自然の恐ろしさを教えられたが、きょうのような穏やかな日は、自然は心を癒やしてくれる」とあいさつした。
会場では、同市が昨年に松本観光大使に任命した登山家の田部井淳子さん(71)の講演もあった。福島県出身の田部井さんは、震災で避難している人たちと13日に同県の裏磐梯高原をハイキングするといい「新緑を見て、被災者に少しでも元気になってほしいと思っている」と語った。
岐阜県下呂市から妻と訪れた田添幹夫さん(73)は「ウェストン祭には毎年来ている。今年も元気で来ることができ、ほっとしている」と話していた。
【写真説明】新緑の中で開かれたウェストン祭で歌う安曇小学校の子どもたち