
山岳映画の制作・解説者、塚本福治郎さん(81)=東京都=の作品などを上映する「岳(たけ)の閲歴―塚本福治郎の眼差(キャメラ・アイ)」が17日、松本市のまつもと市民芸術館で開かれた。北アルプス・槍ケ岳と、槍ケ岳開山の祖・播隆上人を題材にした映画2作品を上映。塚本さんも訪れ、山岳写真家で播隆研究家でもある槍ケ岳山荘前経営者の穂苅貞雄さん(84)=松本市=と対談した。
信濃毎日新聞社や上映作品を所有する立山博物館(富山県)などでつくる実行委員会が主催。来年の松本市制施行100周年に向けたプレイベントで約270人が来場した。
三成善次郎さん(故人)が制作、塚本さんが再編集した「雲表の岩稜(がんりょう)を征(ゆ)く 高瀬入 槍ケ岳 北鎌尾根」(1956年)は、クライマーが槍ケ岳に登頂する様子を活写。岩場で浮き石をつかみ落石が起きるシーンでは、迫力ある映像に会場から叫び声が上がった。
塚本さん主宰のプロダクションと槍ケ岳山荘の共同制作「=歴史の山旅=槍が岳開山」(1985年)は、富山県生まれの播隆の生い立ちや槍ケ岳初登頂までの足跡などを描いた。
対談で塚本さんは「山岳での撮影は難しい。1週間滞在して、これという撮影が1カットしかできないことはよくある」と話した。
【写真説明】穂苅貞雄さん(右端)との対談で播隆上人について語る塚本福治郎さん(中央)