美人画追求 長野で上村松園の回顧展

2018/04/15 10:15
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 長野市の水野美術館で14日、気品に満ちた美人画で評価された日本画家の上村松園(1875〜1949年)の回顧展が始まった。同館や信濃毎日新聞社などの主催。県内では初開催で、同館の開館15周年記念の締めくくりとして企画した。下絵を含む作品約80点を集め、徹底的に美を追求する松園の姿勢がうかがえる展示になっている。

 この日は、松園が祖母に当たる日本画家の上村淳之(あつし)さん(85)=奈良市=が、京都で同居していた頃の逸話を交えて作品を解説。食事以外はアトリエにこもり一筆に集中する松園の姿に、淳之さんも息をのんで見入ったと話した。

 まげを結った女性など江戸時代を思わせる題材を描いたことについては「胸中に作り上げた美しい世界を描いていた」と説明。そのためにも細部の表現を徹底、舞の準備をする娘たちを描いた代表作「舞仕度」の制作では舞妓(まいこ)を写生した。晩年には、母親への思慕がこもる「夕暮」など現実の人物も描いた。

 訪れた松本市の大学職員中山聡美さんは「女性のりんとした芯の強さが作品の奥から感じられ、素晴らしい」と話していた。

 会期中、一部作品を入れ替える。前期は5月6日まで、後期は同8〜27日。月曜休館(4月30日は開館)。

写真説明:代表作「舞支度」(右)の前で解説に聞き入る来場者

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