歌舞伎彩る華やかな絹 岡谷蚕糸博物館3周年記念展示

2017/07/27 10:17
ODEK2017072700851101.jpg

 岡谷市立岡谷蚕糸博物館は8月1日で、現在地に移転開館して3年となる。節目を記念し、今月27日から同市出身の歌舞伎俳優市川笑野(えみの)さん(38)が使った絹製の衣装や楽屋道具など27点を展示。歌舞伎の衣装に絹が使われ、笑野さんが3代目市川猿之助(現・2代目猿翁)に入門してから今年が20周年に当たることから企画した。衣装選びなどで笑野さんが協力した。

 笑野さんが「獅子の精」役で使った重厚感のある着物など衣装は4点。9月3日に市内で開く記念舞踊会で笑野さんが羽織る長絹(ちょうけん)も並ぶ。長絹は同博物館内で操業する宮坂製糸所で取った生糸が素材。同市の「岡谷絹工房」が織物にし、市観光協会が笑野さんに寄贈した。展示会場には笑野さんの鏡台などを置き、楽屋の雰囲気も再現した。

 笑野さんは30日午後1時半から、演じる機会が多い「女形」の表現方法や歌舞伎衣装について講演し、展示解説もする。定員30人。無料。展示は10月22日まで。

 同博物館は2014年8月1日に移転開館した。姉妹都市の群馬県富岡市にある富岡製糸場が世界文化遺産に登録され、高まったシルクへの関心を追い風に14年度の入館者は3万1713人。15年度は4万6305人となり、16年10月に10万人を達成した。大型バスの団体客が目立つ。

 一方、16年度は3万2027人で前年度より3割減った。同博物館は本年度、諏訪、上伊那、松本地方の宿泊施設や博物館など50カ所余を職員が訪問し、施設の特徴をアピールし誘客を強化する。

 高林千幸館長(66)は「先人たちの功績を伝え、全国から来館者があり、高齢の人には昔を懐かしんでもらっている」と話す。一方、20、30代の来館者が少ないため、「若者の関心を集める企画や、大学生に鑑賞してもらえるよう働き掛けをしたい」としている。

 同博物館は3周年記念イベントを8月6日午前9時から開催。入館を無料とし、「一家に1本桑の木運動」と銘打って桑の苗木50本を無料配布する。小中学生の親子連れ対象のセミナーもあり、蚕の生態を学ぶほか、絹製のハンカチを染める体験もある。午前10時と午後2時には展示解説をする。問い合わせは同博物館(電話0266・23・3489)へ。

写真説明:岡谷蚕糸博物館の移転開館3周年記念の展示で並ぶ絹製の歌舞伎衣装

北陸と信州・長野、新潟の観光情報が満載! 北陸・信越観光ナビ