介護疲れ、癒やすカフェ 豊丘村

2016/12/16 11:17
ODEK2016121600730401.jpg

 長野県下伊那郡豊丘村神稲のカフェ「喫茶 en(えん)」で、家族を介護している住民が集う「ケアラーズカフェ」が月1回開かれている。介護者同士の交流や気分転換にと、村の元地域おこし協力隊員の黒田美佳さん(31)=名古屋市出身=が経営する同店に村が開催を委託。15日も4人の住民が訪れた。

 「おじいちゃんが、いろいろできなくなってきちゃって」―。店で聞こえてくるのは、体が不自由な家族の近況から世間話までさまざまだ。2人掛けのソファに並んで座り、介護している人同士で話したり、カウンターで村の職員に相談したり。ココアやコーヒーが入ったカップを手に話は尽きない。

 村健康福祉課によると、人口約6800人の同村で要介護、要支援認定を受けているのは370人余。認定を受けていない人も含めて家族を在宅介護する人は、300人以上になるとみている。

 ケアラーズカフェは、認定の有無にかかわらず、介護に疲れた住民が気楽に訪問できる憩いの場をつくり、負担感や悩みを打ち明け合い、リフレッシュしてもらう目的。村のケアマネジャーや臨床心理士が毎回滞在し、相談も受け付ける。

 10、11月と開き、3回目となったこの日、認知症などで介護が必要な90代の両親と同居する石田美佐子さん(62)は、村職員と30分ほど会話を交わした。訪問は2度目。四六時中見守らなければいけないなど気苦労は尽きないが、「(ここで)気楽におしゃべりできると気が晴れる」と明るい表情で話した。

 同店は3月末で任期を終えた黒田さんが6月に開店した。その後、ケアラーズカフェの開催場所を探していた村から打診を受け、お世話になった村の人たちへの恩返しになれば―と快諾した。毎月第3木曜日の午前9?11時で、次回は来年1月19日。予約不要。利用料は100円で、飲み物とスイーツが付く。来年度以降の実施は利用状況などを見て決める。

 黒田さんは「介護の大変さは分からないけれど、できることは協力したかった。いろいろな人が集う場になればいい」と話している。

写真説明:カフェで村職員と話す石田さん(中央)=15日、豊丘村

北陸と信州・長野、新潟の観光情報が満載! 北陸・信越観光ナビ