「龍渓硯」受け継ぐ辰野の技 伊那で高遠高教諭が作品展

2016/12/09 11:16
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 上伊那郡辰野町の特産品で、県の伝統的工芸品「龍渓硯(りゅうけいすずり)」作りの伝統を受け継ぐ高遠高校(伊那市高遠町)教諭で書家の泉石心(せきしん)(本名・逸男)さん(57)の作品展「泉石心展―書画・篆刻(てんこく)・硯の世界―」が8日、伊那市高遠町の信州高遠美術館で始まった。書道の幅広い分野を知ってほしい―と龍渓硯や書、刻字や篆刻など約350点が並び、書の世界を伝えている。

 龍渓硯は辰野町の横川や小横川の渓谷から採れる黒雲母粘板岩を使い、鉄分を含んだ赤茶などの色が特徴。泉さんは、2年前に71歳で亡くなった龍渓硯作家の翠川希石(きせき)さんから20年以上指導を受けた。

 会場には翠川さんが制作途中だった亀の形の硯で、泉さんが完成させた作品を展示。「本当に大切なものは目に見えない」といった言葉を漢字仮名交じりで仕上げた書も並ぶ。

 泉さんは同校の生徒にも龍渓硯作りを指導。芸術コース書道専攻の1〜3年生16人の作品も来年1月14日から展示する予定だ。「このままでは消えていってしまう龍渓硯の存在を示したい」と話す。

 来年2月5日までの午前9時〜午後5時。火曜、祝日の翌日、今月28日〜来年1月3日は休館。一般500円、小中学生150円。1月30日午前10時からは泉さんのギャラリートークがある。問い合わせは信州高遠美術館(電話0265・94・3666)へ。

写真説明:翠川さんが制作途中だったものを仕上げた硯(手前)などを紹介する泉さん

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