「演劇工場」公演、初の「出張」へ 市民とプロで創作

2016/11/23 11:31
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 松本市のまつもと市民芸術館を拠点に、市民とプロが共に創作する「まつもと演劇工場(シアターファクトリー)」が26日から、初の出張公演を行う。演劇公演は市街地に偏りがちなため、郊外に出向いて幅広い人に演劇に親しんでもらう狙い。宮沢賢治原作の3本立ての舞台で、26日は同市波田、12月10日は同市四賀地区、同11日は奈川、同17日は川上村で公演する。有志のメンバーが現在、公演に向け稽古に熱を入れている。

 演劇工場は同館の串田和美芸術監督の発案で始まり、6年目。劇作家で演出家の加藤直(ただし)さん(73)=東京=が「工場長」を務める。毎年、美術や音楽など多様な分野の講師陣から半年ほど学んだ後、公演に臨む。本年度まで小学生から70代の延べ170人以上が参加し、今回は有志16人がキャストやスタッフを担う。

 演目は、語り中心の劇「革トランク」、賢治が作詞作曲した歌「星めぐりの歌」、音楽劇「注文の多い料理店」の3本立てで計約45分。同館での稽古では、個性的なキャラクターを豊かな表情や声色で演じたり、楽器を演奏したり。意見を交わし、段取りを詰めている。

 演劇工場に参加して5年目という会社員の長崎武治さん(45)=松本市=は「プロではなく、見る人と同じ市民が出向いて演じることで、より演劇に触れやすいのではないか」と期待を込める。

 今回の出張公演で掲げるテーマは「境界」と加藤さん。「自分たちと観客の関係、賢治が描く動物と人間が共存する世界を、演劇を通してみんなで考えたい」。川上村公演は、加藤さんが村民の合唱団を指導している縁で決まった。

 26日は同市波田の盛泉寺、12月10日は四賀地区のピナスホールで、ともに午後2時開演。チケットは500円で、各会場で販売。11日は同市奈川文化センターで午後3時、17日は川上村の文化センターで午後2時に開演。ともに無料。問い合わせはまつもと市民芸術館(電話0263・33・3800)へ。

写真説明:宮沢賢治原作の「注文の多い料理店」の稽古をするメンバーたち

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