「私たちの不折」一堂に 伊那で15日からコレクション展

2016/10/08 12:05
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 伊那市高遠町で幼少期を過ごした画家・書家の中村不折(ふせつ)(1866〜1943年)の生誕150周年を記念し、上伊那地方を中心に県内外の個人などが所蔵する不折の作品を紹介する「私たちのコレクション展」が15日から、伊那市の県伊那文化会館で開かれる。日本画や書が中心で、所蔵者の作品に対する思いも添えて展示。同館学芸員の岸田恵理さん(58)は「持ち主と作品の関わりを知ることができる珍しい展示」とPRしている。

 同館がコレクションを募り、寺院などからも含めて200点以上の応募のうち74点を展示する。岸田さんは「不折の洋画や書と比べて注目されることが少なかった日本画で、埋もれていた作品がたくさん出てきた」としている。

 作品の所蔵者はさまざまな思いを抱いている。中国・漢時代の故事を描いた日本画「帳良捧履図(ちょうりょうほうはくず)」などを出品する伊那市西町の男性(77)は「苦労して書画を学んだ不折の生き方に憧れる。中国の故事や古いことわざを描いた歴史を感じる人物画が好き」と語る。「王右軍(おうゆうぐん)」「龍眠帖(りゅうみんじょう)」などの書を提供する同市内の50代男性は「面白い字を書く書家だと感じて収集を始めた。書だけでなく、不折が残した史料なども集めている」と話す。

 日本画など8点を出す同市高遠町の男性(83)は、かつては地域の小学校の昇降口や校内に不折の作品が飾られていて親しみがあった―と懐かしむ。「同郷の縁を感じて作品を集め、今は40点余を飾る『不折の間』も自宅に設けました」としている。

 コレクション展は11月13日まで(月曜休館)。観覧料500円、高校生以下無料。問い合わせは同館(電話0265・73・8822)へ。

写真説明:中村不折作品のコレクション展のポスターを手にする岸田さん

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