伊那市長谷の中尾歌舞伎 29日春公演、4人初舞台

2016/04/28 11:06
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 伊那市長谷の中尾地区に江戸時代から伝わる市無形民俗文化財「中尾歌舞伎」の春季公演が29日、中尾座で行われる。演目は落語を基にした「人情噺(ばなし)文七元結(ぶんしちもっとい)」で、江戸の下町を舞台にした心温まる物語。演者10人のうち、同市と上伊那農協(伊那市)の職員計4人は初舞台で、本番に向けて中尾座で稽古を重ねている。

 「人情噺文七元結」は、ばくち好きな左官の長兵衛を巡る筋書きで、娘が父の借金を返すため身を売ろうとする。親子の情愛や江戸っ子の人情が見どころだ。遊女を演じる市職員の村沢恵理さん(23)は、下條歌舞伎で知られる下條村出身。子どもの時から歌舞伎を見てきたが、演じるのは初めて。特有の細かい所作が難しいといい、「舞台に立っていると皆さんの強い思いを実感する」と話す。

 上伊那農協職員の下平佳樹さん(27)も初めての舞台でとび頭の伊兵衛役に。「台本を読むほどに、とても練られた話だと分かる。笑える所もあるので、若い人にも見てほしい」と意気込む。このほか市職員の仲村啓助さん、同農協職員の根橋敏也さん(35)が初めて出演する。

 中尾歌舞伎保存会によると、年度の変わり目に当たる春季公演は練習に集中するのが難しいという。自らも出演する会長の西村寿さん(58)は「笑いあり涙あり情けありで、見ていて楽しい歌舞伎になる」とPRしている。

 午後1時半開演で、上演は1時間20分ほどを予定。観覧無料。

写真説明:春季公演に向けて中尾座で稽古する会員ら=26日夜

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