天竜川でアユ釣りもっと 下伊那漁協、稚魚の放流開始

2016/04/20 11:03
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 下伊那漁業協同組合(飯田市)は19日、天竜川水系へアユの稚魚の放流を始めた。遊漁証販売の低調が続く同漁協。天竜川本流の一定の範囲で集中的に稚魚を放すなど、友釣りに適した環境をつくり、アユ釣りの敷居を低くする取り組みを続けている。今年は解禁日の6月4日に向け、4月中に計約5・7トン、約57万尾の稚魚を放流する予定だ。

 初日は約1・2トンの稚魚を天竜川本流と支流計10カ所で放した。飯田市上郷飯沼の天竜川右岸では、組合員ら5人が堤防に止めたトラックの水槽からホースを約15メートル延ばすと、体長10センチ、重さ10グラムほどの稚魚が勢いよく川面へ飛び出した。

 下伊那漁協によると、1日使えるアユの「日釣(ひづり)遊漁証」は、約25年前は年2万枚ほど売れたが、昨年は200枚余。激減の背景には、アユの体に穴が開く「冷水病」が流行して漁獲量が減ったことに加え、愛好家の高齢化などがあるという。

 漁協は3年ほど前から放流したアユの遡上(そじょう)範囲を研究。その上で、生息密度を濃くして釣れやすくするポイントに重点的に放流するなどの工夫を凝らしている。今年は天竜川本流の万年橋から水神橋付近の間で全体の約65%の稚魚を放す予定という。愛好家の裾野を広げるため、友釣り教室も開くようになった。

 組合長の下島保徳さん(69)は、異常気象が続く近年、激しい雨で、アユの成育に悪影響を及ぼす川の白濁の頻度も多くなっているとみる。下島さんは「アユ釣りの文化を残し、皆さんに喜んでもらいたい」と話している。

 アユを含む年間遊漁証は1万円。アユの日釣遊漁証は2千円(現場売りは500円加算)で販売する。問い合わせは下伊那漁協(電話0265・23・0327)へ。

写真説明:天竜川へと勢いよく放たれるアユの稚魚

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