それぞれの井上井月 都内と伊那でイベント企画

2016/03/02 10:17
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 幕末から明治期に伊那谷を放浪した俳人井上井月(せいげつ)の顕彰会(伊那市)は今年、井月の人と作品に多方面から光を当てる。5日に都内で開く第3回「井月忌の集い」で、俳人金子兜太(とうた)さんが井月を語る映画を上映。伊那市では、架空の侠客(きょうきゃく)「伊那の勘太郎」や自由律俳人種田山頭火との対比で井月像に迫るシンポジウムを9月に予定する。井月を慕った山頭火の故郷、山口県防府市の「山頭火ふるさと会」との連携、交流も期待する。

 シンポは第4回「千両千両井月さんまつり」の一環。顕彰会の北村皆雄会長(73)=東京、伊那市出身=は「集いとまつりが両輪として回っていけば伊那の活性化にもつながるのではないか」と話す。

 金子さんの映画は、映画監督でもある北村さんが昨年9月、金子さんの96歳の誕生日に合わせて撮影。北村さんによると、金子さんは、求道者の姿がうかがわれる井月より俗っぽさのある小林一茶を好みつつ、放浪者として井月を評価しているといい、「得難い井月論」になっている。

 9月のシンポは、「『勘太郎』とは誰なのか?」(信毎選書)の著者伊藤春奈さん(伊那市出身)らが幕末維新の歴史を踏まえ、井月と勘太郎を語る。また、山頭火ふるさと会の窪田耕二会長らを招き、なぜ山頭火が井月に共鳴したかを探る。山頭火は1939(昭和14)年、伊那で井月の墓参をした。伊那市の中心街には、2人にちなんだ銅板作品や句碑が立っている。

 井月忌の集いは午後1時半から千代田区のスクワール麹町で。俳人13人が選者の俳句大会、飯田市出身の俳人相子(あいこ)智恵さんによる連句体験もある。参加費1500円(懇親会別)。問い合わせは井上井月顕彰会東京事務局(電話03・3341・6975)へ。

写真説明:井月と山頭火を描いた銅板。近くにそれぞれの句碑も立つ

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