「直江津遭難」伝える記録 箕輪で17日から特別展

2015/10/10 11:39
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 箕輪町郷土博物館で17日、特別展「もうひとつの遭難中箕輪国民学校の直江津遭難」が始まる。1942(昭和17)年、中箕輪国民学校(現箕輪中部小学校)初等科6年生が修学旅行先の新潟・直江津港で高波に遭い、児童5人が水死した遭難を記録に残し継承する狙い。現場にいた同窓生の座談会も期間中に開く。

 修学旅行初日の9月13日、直江津港の突堤で26人が高波にさらわれ、21人は近くにいた教師や漁師に助けられた。当時の牛沢搏美(うつみ)校長は翌43年2月に教員を辞職。45年3月、上京した際に大空襲に遭い亡くなった。同窓生は校長をしのび、亡くなった5人と同窓生それぞれの力という意味を込め同窓会の名称を「搏美六人力(ろくにんりき)会」とし、54年、箕輪中部小に慰霊碑を建立した。

 13(大正2)年8月には、箕輪中部小の所在地にあった中箕輪尋常高等小の中央アルプス駒ケ岳登山で11人が亡くなった。同館は、この遭難についても2012年に特別展を開いている。

 今回の特別展は、同館職員が体験者や遺族ら13人から聞き取りし、修学旅行の足取りもたどった。関係者の記憶が風化しつつあり、処分された遺品も多いという。柴秀毅係長(44)は「今のうちに記録として残し、町全体で共有しなくてはいけない」と話す。

 特別展では、遭難について記した学校日誌や新聞記事、亡くなった5人の村葬での弔辞などを展示。突堤や周辺の当時と現在の様子を写真で比較できるようにする。資料は図録としてまとめる計画だ。

 11月15日までの午前9時〜午後5時。月曜休館。座談会は同8日午前10時から。10月18、25日、11月1、15日の午前10時から展示解説がある。問い合わせは同館(電話0265・79・4860)へ。

写真説明:当時の国民学校の制服や教科書などの展示準備をする博物館職員

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