縄文土器「料額印面」採用の経緯 富士見・井戸尻考古館

2015/07/18 11:32
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 富士見町境の曽利遺跡から出土し、町井戸尻考古館が所蔵する県宝の縄文土器「水煙渦巻文深鉢(すいえんうずまきもんふかばち)」が、1972(昭和47)年から4年間、はがきの郵便料金を示す「料額印面」の絵柄に採用された経緯に関する資料が見つかった。境郵便局長を務めた故小林慶国さん=同町=が71年発行の長野郵政局(当時)機関誌に寄せた文章や絵柄の採用を伝える新聞記事のスクラップブックを、孫が見つけ同館に寄せた。同館は8月30日まで、資料の特別展を開いている。

 同館によると、料額印面に採用された背景はあまり知られていなかった。小林さんは、「5000年前の中央郵便局」と題して寄稿。町内の井戸尻遺跡群を「現在で云(い)うならば正に中央郵便局の所在地」などと書いたところ、当時の郵政省が関心を持った。郵便料金が8円から10円に改定される際、採用された。

 境郵便局ではがきや切手を買うと、料額印面採用を記念して作られた同土器と竪穴住居の消印を押してもらえる。同館学芸員の副島蔵人(くらんど)さん(32)は「水煙渦巻文深鉢は、この考古館の土器で唯一、料額印面として全国を旅したと言える」と話している。月曜(祝日の場合は翌日)休み。問い合わせは同館(電話0266・64・2044)へ。

写真説明:水煙渦巻文深鉢(左)と小林さんの遺品から見つかったスクラップブック(右)

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