信濃毎日新聞ニュース特集「信濃グランセローズ」
同僚の懸命さ「いい刺激に」 小諸で就労の2選手
2008年2月21日掲載
08022101.jpg

小諸市の自動車解体会社で働く坂田一万外野手(左)と荻原英生内野手

 小諸市和田の自動車解体会社で働いている、信濃グランセローズの荻原英生内野手(23)=高山村出身、佐久長聖高出=と坂田一万外野手(22)=伊那市出身=が2月末でシーズンオフの就労期間を終える。油やほこりで作業着を真っ黒にしながらの約4カ月。「ひたむきに働く同僚の姿勢に学ぶことが多く、いい刺激になった」と話し、春の開幕に向け気合を入れ直している。

 両選手は、昨年11月から同社で働いてきた。平日の午前8時から午後3時まで、ヘルメットにマスク姿でバールなどを使い廃車からタイヤやホイールを外して分別、窓ガラスを割りボンネットの中を解体するのが仕事だ。

 大学を卒業してすぐ入団した2人にとって、初めての会社勤め。手取りは月15万円余。同僚が家族を養うため懸命に働く姿に「うかうかしていられない。もっとハングリー精神を持って野球に取り組まないと」と、坂田選手は気を引き締める。

 チームのスポンサーである鴨下直哉社長(36)は「2人とも様になってきた。野球選手が真っ黒になって働いている職場なんてここぐらいなものではないか」と話す。

 2人は退社後、ほぼ毎日練習に取り組んできた。佐久市岩村田のバッティングセンターで、午後7時ごろから約2時間、ひたすら打ち込む。「地域に顔や名前をもっと覚えてもらいたい」(荻原選手)と願い、地元の子どもがいると臨時のバッティング教室を開くこともあった。

 鴨下社長は1月、2人にバットとグローブ、スパイクをプレゼントした。「これで活躍せざるを得ないだろう」とユーモアを交えプレッシャーをかける。坂田選手は「小諸での試合には必ず先発したい。お世話になった人にプレーを見せたい」と新たなシーズンでの活躍を誓っていた。

<前の記事 信濃グランセローズ トップ 次の記事>
掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 2012 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun