
北京五輪ボート女子軽量級ダブルスカルで9位と、日本のボート女子で過去最高成績を収めた諏訪市出身の岩本亜希子選手(29)=アイリスオーヤマ・岡谷南高-早大-日体大大学院出=が26日、信濃毎日新聞のインタビューに応じた。高校時代に練習を重ね基礎を築いた諏訪郡下諏訪町漕艇場で、岩本選手は今大会で得た手応えや今後の課題などを語った。
-北京五輪を終えて帰郷した現在の心境は。
「自分たちのベストパフォーマンスを示すことができたので、とてもすっきりしている。決勝進出の目標は果たせなかったが、世界の強豪と対等に戦えるようになった手応えを感じた」
-具体的にどんな収穫があったか。
「自分たちのペースでレースを進め、後半も強豪国と互角の勝負ができたこと。大会に向けてそれまでの2倍の練習量をこなしたので、前半に体力を温存し、後半にしっかりスパートすることができた。以前はほかのクルーについていくのが精いっぱいで、前半に体力を使い果たしていた」
-レース中はどういう状況だったのか。
「(7-12位)順位決定戦は、中間点の1000メートル付近でほかのクルーと横並びになり息遣いが聞こえた。パートナーの熊倉美咲選手は『引き離そう』とラストスパートを求めたが、勝負どころはもう500メートル後だと思っていたのでペースを維持する考えを伝えた。他クルーは1500メートル付近でスパートしてきたので、自分たちも最後の力を振り絞り、ゴール後は何番目なのかも分からないほどだった」
-前々回シドニー大会の14位、前回アテネ大会の13位から順位が上がった。
「後輩たちを引っ張っていく自覚を持ち、過酷な練習で自分を追い込んできた。今回、入賞(8位以内)に1秒、決勝進出に4秒届かなかったが、かつては20秒以上も離れていた決勝進出という目標がだいぶ近くなった。この差を縮めるのも大変だが、後輩たちの励みにもなったのではないか」
-日本選手の課題は何か。
「ラストスパートを仕掛ける時の瞬発力ではないか。今大会でも強豪国にはスパートで置いていかれる場面があった。体力的にきつい状態で全力を出し切る練習が、これまで以上に必要になる」
-今後は。
「体力的に問題はないが、これまでのような気持ちでレースや練習に臨めるかという点には不安がある。ロンドン五輪に向けて競技を続けるのであれば、決勝進出やメダルを目標により進歩する必要がある。これまで以上の練習が条件となるので、簡単に続けるとは言えない。まずは9月18-21日の全日本選手権で昨年2位だった雪辱を果たして、その後じっくり考えたい」
【写真説明】高校時代に練習に励んだ下諏訪町漕艇場で心境を語る岩本亜希子選手